【9月14日 AFP】米プロバスケットボール(NBA)は13日、フェニックス・サンズ(Phoenix Suns)のロバート・サーバー(Robert Sarver)オーナーに対し、人種差別と女性嫌悪により1年間の職務停止と罰金1000万ドル(約14億3500万円)の処分を科した。

 処分を発表する中でNBAは、第三者による調査の結果、サーバー氏が「チームとリーグの規則と方針として反映されている一般的な職場の基準に、明らかに違反する行為に関わっていた」ことが発覚したと明かした。

「行為の中には、人種差別的で無神経な言葉の使用、女性職員に対する不平等な扱い、性別に関連した言動、時にはいじめにあたる従業員への厳しい扱いなどがあった」

 この件では、米スポーツ専門チャンネルESPNがサンズの職員70人以上の言葉を紹介しながら、女子バスケットボールのフェニックス・マーキュリー(Phoenix Mercury)も保有するサーバー氏がオーナーとしての17年間で「有害な」職場環境をつくりあげてきたと報道。これを受けてNBAは2021年11月、第三者の法律事務所による調査を承認していた。

 当初は疑惑を否定し、調査を歓迎すると発言していたサーバー氏はこの日、サンズを通じて「優れたリーダーシップには説明責任が欠かせない。そしてサンズとマーキュリーの組織に関して、まず責任を果たすべきは私だ」と発表した。

「NBAの報告書の一部には同意できないが、私の言葉と行動が職員を不快にさせていたことを謝罪したい。自分の行いの責任はすべて私にある。このように苦しむきっかけをつくって申し訳ない。今回の判断ミスは、私個人の哲学や価値観に合致するものではない」 (c)AFP