【9月14日 People’s Daily】スマートフォンで「万里の長城クラウドツアー」というアプリを開くと、中国河北省(Hebei)喜峰口にある万里の長城の景色が広がり、オンラインで長城を「登る」ことができる。

 2016年以来、中国文化財保護基金会はIT大手テンセント(Tencent)とともに、万里の長城に焦点を当てた公益プロジェクトを始めている。最近完成した「万里の長城クラウドツアー」は社会の注目を集めている。

 喜峰口の長城についてミリ単位の精密なデジタル画像データを取り込み、スマホでもその場を訪れたような光景が映し出される。ユーザーは室内にいながらいろいろな角度で長城を眺めることができる。朝もやの長城、昼の雄大な風景、夕暮れの美しい景色など時間帯を選ぶことも可能。没入型で双方向のデジタルツアーを楽しめる。

 アプリ研究開発チームの責任者で騰訊互娯(IEG)副社長の崔暁春(Cui Xiaochun)氏は「万里の長城をデジタル化する構想は以前からあったが、技術的な限界があった。新しいアイデアと技術で実現した『デジタル長城』の魅力を体験してほしい」と話す。

 喜峰口の長城は長年の風雨にさらされ損傷が激しかったが、多くの関係者の協力で修復が進んでいる。「万里の長城クラウドツアー」のアプリは、オンラインを通じて長城の現状について理解を広める文化保護プロジェクトとしても貢献している。

 中国共産党中央委員会と国務院は今年、「国家文化デジタル化戦略を推進するための意見」を発表。オンラインとオフラインを結合し、多元的な文化データサービスのプラットフォームを共同で構築することを奨励している。

 国家文化財局の顧玉才(Gu Yucai)党組副書記は「科学技術とネットワークは、文化遺産の保護に非常に重要な力となる」と強調。「万里の長城クラウドツアー」は市民と長城の距離を縮め、長城の保護意識を高めることにつながると評価している。(c)People’s Daily/AFPBB News