【9月14日 Xinhua News】中国商務部対外投資・経済合作司が主催の2022国際投資グリーン発展フォーラムがこのほど福建省(Fujian)アモイ市(Xiamen)で開かれ、海外に進出した中国系企業の状況をまとめた「中国系企業国別発展報告」が発表された。報告は、グリーン経済が海外進出を図る中国系企業にとって新たな注目点になっているとの見方を示している。

 報告にはブラジルやロシア、インド、南アフリカ、英国などに進出した中国系企業の各国での状況や現地で直面した課題・対策、事業投資に関する要望・意見のほか、進出先国のマクロ経済状況やビジネス環境などが盛り込まれた。

 フォーラムに出席した専門家は国際投資協力の現状について、不確実・不安定要素が増えているものの、新たなチャンスや可能性も秘めていると指摘。中国系企業はここ数年、対外投資協力を積極的かつ着実に実施し、世界経済の成長に前向きな貢献を果たしているとの認識を示した。

 英国中国商会の方文建(Fang Wenjian)会長によると、中国系企業はここ数年、グリーントランスフォーメーション(GX)で前向きな進展を遂げている。在英中国系企業はグリーン経済を重要な成長分野とみなし、電力貯蔵や電気自動車(EV)、洋上風力発電、再生可能エネルギーの各分野で積極的にビジネス協力を展開している。

 中国銀行研究院の王家強(Wang Jiaqiang)副院長は、グリーン・低炭素への転換が経済・社会発展の大きな流れになっていると指摘。中国系企業はここ数年、太陽光発電の電力貯蔵設備やEVなどの分野で優位な立場にあり、グリーン経済は海外に進出する中国系企業にとって重要な分野となっていると述べた。

 商務部国際貿易経済合作研究院対外投資合作研究所の武芳(Wu Fang)所長は、世界経済のグリーン転換と国内の「双炭」(二酸化炭素排出量の30年までの減少転換と60年までの実質ゼロ)目標の推進を背景に、企業の対外投資に新たなチャンスが生まれているとし、中国企業に対して各国企業とのグリーン発展に関する協力を積極的に強化するよう助言した。(c)Xinhua News/AFPBB News