【9月13日 AFP】(更新)ロシアの侵攻を受けるウクライナのオレクシー・レズニコフ(Oleksii Reznikov)国防相は12日、西側諸国からの武器供与により、同国側の作戦は新たな段階に突入したと表明した。

 仏紙ルモンド(Le Monde)の取材に応じたレズニコフ氏は、現在行っている反攻は、領土奪還を目指し南部と北部で始まった「第3段階」だと言明。第1段階ではロシア軍を抑止し、第2段階では戦線を安定させロシア軍の「耐久性を試す」ことが目的だったと説明した。

 レズニコフ氏によると、ウクライナ軍は西側諸国から供与された武器を用いて作戦を計画。まず、米国が提供した高機動ロケット砲システム「ハイマース(HIMARS)」を使用してロシア軍の補給線を絶ち、燃料や武器の保管庫を破壊した。また、フランスからも追加支援を約束されていることを明らかにし、「詳細は言えないが、非常に良い内容で、満足している」と述べた。

 ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー(Volodymyr Zelensky)大統領は同日、同国軍が東部と南部で今月奪還した領土は6000平方キロに上ると発表。「われわれはさらに進軍している」と語った。

 一方のロシアは、東部ハルキウ(Kharkiv)州でウクライナ軍が奪還した地域に対し空爆とミサイル攻撃、砲撃を実施していると発表した。ウクライナによると、東部地域では前日、ロシア軍の電力網に対する攻撃により広範囲で停電が発生していた。

 ロシアは占領していた地域がウクライナ軍に奪還されたことを認めており、専門家はロシア軍が大きな打撃を受けたとみている。だが、ロシア大統領府のドミトリー・ペスコフ(Dmitry Peskov)報道官は、同国には停戦交渉に応じる意向がないと表明している。(c)AFP