【9月14日 People’s Daily】世界のIT企業の中で、中国のファーウェイ(Huawei)の業績は目を見張るものがある。自動運転、産業用インターネット、通信ネットワーク、スマートフォンなど多くの分野で先端技術を実用化。2021年、中国で最も特許を持つ企業となった。欧州特許庁での特許出願件数は1位、米国で取得した特許件数は5位になり、PCT(特許協力条約)国際特許出願件数は5年連続で世界一となった。こうしたファーウェイの業績は、中国が継続的に技術革新を実現していることの縮図と言える。

 世界知的所有権機関(WIP)の中国事務所の劉華(Liu Hua)主任は「世界のイノベーション拠点はアジアに移動しており、中国は世界のイノベーションリーダーとしての地位を確立している。中国の研究開発投資は2012年の1兆3000億元(約26兆7800億円)から2021年には2兆7900億元(約57兆4600億円)に増加し、世界2位に位置している。中国のデジタル経済の規模も世界2位で、太陽光発電、風力発電、半導体などの産業規模も世界トップクラスに位置している」と説明する。

 社会全体のイノベーションを刺激することは、知的財産権の保護と切り離すことができない。2021年、中国は特許と商標の分野で5万100件の違法事件を処理し、4万9800件の特許権侵害紛争の行政裁定を行った。調査によると、知的財産保護に対する中国の社会的満足度は80.6ポイントに向上した。

 2021年、海外からの出願により中国で発明特許・認可を取得した件数は前年比23%増の11万件、商標登録は5.2%増の19万4000件に達した。中国の欧州連合(EU)商工会議所のリポートによると、調査対象の企業の半数以上が、中国の知的財産権保護は「十分」または「非常に良好」と答えている。

 中国政府が発表した「第14次国家知的財産権の保護と利用のための5か年計画」では、開かれた経済の発展のために知的財産権における国際協力を促進すべきだと強調している。

 知的財産はテクノロジーと経済を結びつける橋渡しの役割を担っている。中国の継続的な知的財産権保護政策とビジネス環境を最適化する取り組みにより、この10年間で中国の市場参加者が1億人も増加した。世界経済の回復が不透明な中、中国はイノベーションと知的財産保護を引き続き推進し、持続可能な発展を実現するための重要な原動力を提供していく。(c)People’s Daily/AFPBB News