【9月12日 AFP】北欧スウェーデンで11日、総選挙(一院制、定数349)が行われた。極右政党が大きく支持を伸ばす中、野党の右派陣営が、マグダレナ・アンデション(Magdalena Andersson)首相率いる左派の与党陣営を僅差でリードする展開となっている。

 開票率約94%の段階で、右派陣営は176議席を獲得。左派陣営は173議席で後塵(こうじん)を拝している。

 両陣営の獲得票数が拮抗(きっこう)しているのを受け、選管当局は、在外投票と期日前投票の集計が終わる14日まで最終結果は出ないとの見通しを示した。

 右派陣営を率いる穏健党のウルフ・クリステルソン(Ulf Kristersson)党首は、「新しい強力な政府」をつくる準備はできていると表明した。

 穏健党を含む右派勢力は今回初めて、反移民と民族主義を掲げる極右・民主党と協力。選挙戦は、ギャング抗争の激化や移民問題など、保守層や極右支持層に関心の高い問題が争点となった。

 2010年の総選挙で5.7%の票を得て国政入りを果たした民主党は、長く傍流とみなされてきたが、今回約20%の支持を集め、穏健党に代わって第2党に躍進するとみられる。一方、アンデション首相の社会民主労働党は、支持率30.5%で最大政党にとどまる見通し。(c)AFP/Pia OHLIN