【9月9日 AFP】エリザベス英女王(Queen Elizabeth II)の訃報を受け、ロンドンにある女王の公邸バッキンガム宮殿(Buckingham Palace)前では8日、集まった人々が、涙ながらに英国歌「ゴッド・セーブ・ザ・クイーン(God Save the Queen)」を歌った。

 宮殿前では、スコットランドのバルモラル城(Balmoral Estate)に滞在していた女王が医師の管理下に置かれたとの発表を受け、数百人が大雨の中集まっていた。

 現地のAFP記者によると、午後6時半(日本時間9日午前2時半)に女王の訃報が伝えられると、「なんてこと」という悲痛な叫び声が上がった。宮殿に掲げられていた英国旗が降ろされる中、人々のすすり泣きが聞こえ、やがて静寂が広がった。

 女王の訃報は、国内各地の公共の場で伝えられ、衝撃は瞬く間に国中に広がった。

 結婚式のためにロンドン発エディンバラ行きの列車で移動中に訃報を知った弁護士のローリー・ターベットさん(38)はAFPに、「言葉を失った。とても悲しい」と吐露。「多くの英国人が同じ気持ちになるだろう。女王は、人々の生活の中に常に存在していた」と語った。

 ロンドン市内で取材に応じたアニメ制作者のトニ・カニンガムさんは「本当に悲しい、自分のおばあちゃんが亡くなったみたいだ」と語った。

 映像はロンドンのバッキンガム宮殿前とスコットランドのバルモラル城前で8日撮影。(c)AFP