【9月8日 CGTN Japanese】中国南西部の四川省(Sichuan)甘孜(カンゼ)チベット族自治州瀘定県(Luding)でマグニチュード(M)6.8の地震が発生した後、中国各地から救援隊が被災地に駆け付けました。瀘定県得妥鎮で救援活動に参加した消防隊員の張自立(Zhang Zili)さんが6日、生後2カ月の赤ちゃんを救助し、赤ちゃんを優しく抱いた姿と腕に着けた「汶川」の腕章がネットユーザーの心を和ませました。ネットユーザーは張自立さんのことを「汶川兄さん」と呼んでいます。

 四川省アバ・チベット族チャン族自治州森林消防支隊の救助隊は6日午後5時ごろ、瀘定県得妥鎮湾東村で捜索した際、家の中に高齢者と赤ちゃんがいるのを発見しました。赤ちゃんは頭に軽いけがをしていました。消防士の張自立さんは赤ちゃんを優しく抱きしめ、安全な場所まで送りました。

 消防士の張自立さんは2000年代生まれで、アバ州茂県出身。今年5月に森林消防隊に入隊しました。入隊して4カ月足らずで、数回の森林火災救助任務と今回の地震救助に参加しました。2008年にアバ州汶川県(Wenchuan)で発生した四川大地震で、小学校1年生だった張自立さんの実家の家屋も倒壊しました。張自立さんは、ヘリコプターから物資が投下され、解放軍と消防士の助けを借りてテントを張り、提供してもらった生活必需品を使ってなんとかしのいだことを今でもはっきりと覚えていると話しました。

 四川大地震を経験した若い消防士が赤ちゃんを抱く姿を見て、多くのネットユーザーが「ありがとう!汶川兄さん」「大地震で救助された時の感動をこの形で伝えているのがステキ」などとコメントしました。(c)CGTN Japanese/AFPBB News