中国人画家王伝峰氏、東京国立博物館で絵画展
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【9月8日 Xinhua News】東京国立博物館でこのほど、日本在住の中国人画家、王伝峰(Wang Chuanfeng)氏の「遇(出会い)」をテーマにした絵画展が開幕し、日本の鳩山由紀夫元首相らが鑑賞に訪れた。同展は13日まで開かれる。
今年は中日国交正常化50周年に当たる。主催者によると、同展の会期は東京国立博物館開館150周年とも重なり、この点でも素晴らしい「出会い」となった。
今回の絵画展は、来日30年の王氏にとって記念すべき個展となる。王氏は「絵画との出会い、東洋美術の抽象的な美しさや中国絵画を深く愛する日本の友人との出会いが、創作に没頭し、中日文化交流の懸け橋としてささやかな貢献をする原動力になっている」と説明した。
幸夫人と共にオープニング・セレモニーに出席した鳩山氏は「日中国交正常化50周年の節目に開催される今回の展示から、王氏が両国友好交流の懸け橋として長年貢献してきたことや、両国に対する深い思いを感じることができる。王氏が絵画を通じてさらなる美を表現することを期待するとともに、両国の人々の友好交流がより活発になることを心から願っている」と語った。
現在98歳の村山富市元首相は、王氏と親交が深い。村山氏は、故郷の大分県から個展開催を祝う手紙を送り、平山郁夫氏や王氏ら両国の芸術家との文化交流の思い出を感慨深く振り返った。
中国の孔鉉佑(Kong Xuanyou)駐日大使は、オープニング・セレモニーのスピーチで、両国の絵画の特徴を融合させ、自然や生命に対する素朴な愛情にあふれた独自のスタイルの芸術を創造したと評し、「美や自然に対する彼の境地は、民族や文化的背景を越えて、両国の人々に楽しんでもらえると信じている」と述べた。
日本の著名建築家、隈研吾氏は、展覧会で最も気に入っている作品「霧」についてコメントした。隈氏は「この抽象画展は王氏の自己への挑戦、革新であるが、革新の中になお中国的な要素が鮮明に残っているのが非常に素晴らしい」と評価。「こうした作品が友好交流の懸け橋となるだけでなく、より広い世界に交流の橋を懸けようとする彼の志向を表している」と語った。(c)Xinhua News/AFPBB News