【9月7日 AFP】英国のリズ・トラス(Liz Truss)氏(47)は6日、スコットランド北東部のバルモラル城(Balmoral Estate)でエリザベス女王(Queen Elizabeth II、96)に面会し、女王の任命を受けて正式に新首相に就任した。

 女王は、ボリス・ジョンソン(Boris Johnson)氏の首相辞任を受け、外相を務めてきたトラス氏に対し、70年の在位の中で15番目となる首相への就任と組閣を要請し、トラス氏がこれを受諾。両者が握手する公式写真が公開された。

 女王は体調不良で首都ロンドンに戻ることができず、スコットランドのハイランド(Highlands)地方にあるバルモラル城にトラス氏を迎えた。新首相の任命が同城で行われたのは、女王の高祖母に当たるビクトリア女王(Queen Victoria)が在位していた1885年にさかのぼる。通常はロンドン中心部のバッキンガム宮殿(Buckingham Palace)で、退任する首相と新首相が相次いで女王に面会する。

 新首相に就任したトラス氏は、その後、ロンドンの首相官邸前で就任後初の演説を行い、現在停滞している経済状況を好転させると約束した。

 同国で3人目の女性首相となったトラス氏は、10%を超えるインフレ率やエネルギー価格の高騰といった「嵐を乗り切る」と宣言。今週中にエネルギー料金の問題に対処し、エネルギー供給の確保に向けた措置を取ると述べた。

 また、「嵐は強くとも、英国民はそれよりも強いことを私は知っている」とし、経済やエネルギー、保健分野での課題に優先して取り組むと表明した。

 映像前半はバルモラル城に到着し、女王と面会したトラス氏。後半は首相官邸前で行われた就任後初の演説。6日撮影。女王と面会した際の写真は、公開された公式写真。同日提供。(c)AFP/Phil HAZLEWOOD with Stuart GRAHAM at Balmoral