【9月7日 AFP】全米オープンテニス(US Open Tennis Championships 2022)は6日、男子シングルス準々決勝が行われ、大会第5シードのキャスパー・ルード(Casper Ruud、ノルウェー)は6-1、6-4、7-6(7-4)で第13シードのマッテオ・ベレッティーニ(Matteo Berrettini、イタリア)に勝利し、自身初となる大会ベスト4入りを果たした。

 四大大会(グランドスラム)4強は、ラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)に次ぐ準優勝だった全仏オープンテニス(French Open 2022)に続いて2回目。準決勝では第23シードのニック・キリオス(Nick Kyrgios、オーストラリア)と第27シードのカレン・ハチャノフ(Karen Khachanov)の勝者と対戦する。

 ウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2022)準優勝のキリオスが勝ち上がれば、かつてルードが「愚か者」と呼んだ相手との再戦になる。ルードと激情家のキリオスは、2019年のイタリア国際(Internazionali BNL d'Italia 2019)で対戦した後、醜い言い争いを繰り広げた。

 キリオスはその試合で、線審に暴言を吐くなどして1ゲームのペナルティーを科されると、試合途中でコートに椅子を投げ入れ、さらに荷物をまとめてコートを去り、失格になった。

 これで2万ユーロ(約328万円)の罰金とランキングポイント没収の処分を受けたキリオスについて、ルードは6か月の出場停止を求め、「愚か者」と評した。するとキリオスも、ルードのテニスは「退屈」で、知名度の低いクレー大会に立て続けに出場することでポイントを「盗み」、世界ランキングを押し上げようとしていると反撃した。

 ルードはベレッティーニ戦の後、「彼のラケットや口からは何が飛び出すか分からない」と話しつつ、次のようにもコメントした。

「個人的な話をすれば、そんなに関係性はない。控室でもしばらくはあいさつをしなかったが、今はするし、関係は良くなっている。いろいろ言い合った後、少し張り詰めていた時期もあったが、昨年のレーバー・カップ(Laver Cup 2021)では僕のところへ来て、勝利を祝福してくれた。うれしかったよ」

 キリオスは4回戦で前回王者のダニール・メドベージェフ(Daniil Medvedev)を撃破し、オーストラリアの男子選手としては2005年のレイトン・ヒューイット(Lleyton Hewitt)氏以来となる全米オープン4強入りを目指している。(c)AFP/Dave JAMES