【9月6日 Xinhua News】中国西部地域と東南アジアを結ぶ「西部陸海新ルート」の2万本目の鉄道海運複合輸送列車が8月31日、ベトナム産の配線ダクトや炭酸カルシウム、海南省(Hainan)産のポリエステルチップやココナツジュースを載せ、終点の重慶団結村駅に到着した。

 西部陸海新ルートは、中国西部地域の省・自治区・直轄市と東南アジア諸国連合(ASEAN)諸国が協力して打ち出した国際複合一貫輸送の新ルート。重慶市(Chongqing)を運営センター、西部の各省・自治区・直轄市を重要な結節点とし、鉄道、海運、道路による輸送手段を活用し世界各地と結んでいる。東部地域を経由して海上輸送するルートに比べ所要時間を大幅に短縮できる。

 西部陸海新ルートの構築・運営を担う陸海新通道運営の責任者によると、2万本目となった列車はコンテナ108個を搭載し8月29日に広西チワン族自治区(Guangxi Zhuang Autonomous Region)欽州港駅を出発、31日午前7時ごろ重慶団結村駅に到着した。

 西部陸海新ルート物流・運営組織センターによると、2017年4月28日にシンガポール行きの最初の列車が試験運行された。その後、西部陸海新ルートの複合輸送列車は同年末までに178本、18年には1154本、19年には2243本が運行され、運行開始から1461日目の21年4月28日に累計運行本数が1万本に達した。それからわずか487日での2万本到達となった。

 西部陸海新ルートは5年で急成長を遂げた。国家レベルでは省・部横断合同会議が発足したほか、西部地域の12省・自治区・直轄市と海南省、広東省(Guangdong)湛江市(Zhanjiang)、湖南省懐化市(Huaihua)による「13+2」協力メカニズムが形成された。路線は開設当初の1路線から東・中・西の3主要路線に拡大し、物流形態は鉄道・海運複合輸送、国際鉄道輸送、国際道路輸送の3種に増え、目的地は113カ国・地域の335の港湾へと広がった。輸送貨物は当初の陶磁器や板材など50種類余りから、自動車部品やコンピューター部品、新エネルギー車(NEV)など640種類余りに増えている。(c)Xinhua News/AFPBB News