【9月5日 AFP】フォーミュラワン(F1、F1世界選手権)に参戦するフェラーリ(Ferrari)のマッティア・ビノット(Mattia Binotto)チーム代表とドライバーのカルロス・サインツ・ジュニア(Carlos Sainz Jr.)が、4日に行われた第15戦オランダGP(Dutch Grand Prix 2022)決勝について、「めちゃくちゃ」と壊滅的なレースだったことを認めた。

 フェラーリにとって今回のオランダGPは、タイヤ交換のもたつきやピットストップからの危険な発進、戦略判断の誤りという、ミスと不運の連続だった。

 サインツの1回目のピットストップでは、クルーが左のリアタイヤを用意できておらず、12秒にわたって立ち往生を強いられたサインツは「なんてこった!」と叫んだ。それだけでなく、クルーはタイヤ交換に使うホイールガンを置いたままにし、レッドブル(Red Bull)のセルヒオ・ペレス(Sergio Perez)がそれを踏むトラブルも発生した。

 ビノット代表は「めちゃくちゃ。めちゃくちゃなことが起こった。判断がぎりぎりになりすぎて、メカニックの準備ができていなかった」とコメントし、「最終コーナーのバンクで決断したから、時間が足りなかった。この件はレース後に見直す」と説明した。

 サインツの苦難はこれだけでは終わらず、後のピットストップでは危険な発進をしてアルピーヌ(Alpine F1)のフェルナンド・アロンソ(Fernando Alonso)を妨害し、5秒のペナルティーを科された。これによりサインツはレース結果で5位から8位に順位を下げた。

 サインツは、危険な発進によるペナルティーは「ジョーク」だと話し、「今回はありとあらゆるトラブルに出くわしたし、原因を分析する必要がある。そのせいでたくさんポイントを取り逃したからだ」と嘆いた。

 問題の場面については、マクラーレン(McLaren)のメカニックにぶつかるのを避けるためブレーキをかけたと明かし、「それがアンセーフリリースにつながった。人の命を救おうとしただけで、危険な状況を生みたかったわけじゃない」とコメントしている。(c)AFP/Tim COLLINGS