【9月4日 AFP】米航空宇宙局(NASA)は3日、人類を月に送る「アルテミス(Artemis)」計画の第一弾として予定していた大型ロケットの打ち上げを再延期した。燃料漏れが原因。打ち上げは来月半ば以降にずれ込む可能性がある。

 打ち上げに適したタイミングは地球と月の位置関係で決まる。現行の打ち上げ可能期間は6日で終わるが、NASAの担当者は記者会見で、それまでの打ち上げは「あり得ない」と語った。

 NASAによると、次の打ち上げ期間は9月19日~10月4日、その次は10月17~31日となる。ビル・ネルソン(Bill Nelson)長官は、ケネディ宇宙センター(Kennedy Space Center)で10月初めに、宇宙飛行士を国際宇宙ステーション(ISS)に送り込むための宇宙船の打ち上げが予定されていることから、月探査ロケットの打ち上げは10月半ばにずれ込む可能性があると述べた。

 3日の打ち上げでは、超低温の液体水素をロケットに注入中に漏れが発生。NASAは「さまざまな措置を講じたが問題解決には至らなかった」と説明した。

 先月29日に予定されていた当初の打ち上げの際も、燃料漏れとエンジンの不具合が生じていた。(c)AFP/Lucie AUBOURG