【9月3日 AFP】欧州連合(EU)の医薬品規制当局、欧州医薬品庁(EMA)は2日、新型コロナウイルスの全く新しい変異株が今冬に出現する可能性があると指摘する一方、既存のワクチンで重症化や死亡を防ぐことができるとの見解を示した。

 EU加盟27か国は今冬に予想される新型コロナ流行の新たな波に備え、追加接種の準備を進めている。

 EMAは、追加接種では、主に高齢者、基礎疾患のある人、妊婦、医療従事者らにオミクロン株対応ワクチンを、それ以外の人に従来型ワクチンを使用する考えを示している。

 EMAで予防接種戦略の責任者を務めるマルコ・カバレリ(Marco Cavaleri)氏は記者会見で、従来型ワクチンは感染予防効果が低いとはいえ「重症化や死亡を防ぐことはできる」として、「特定のワクチンを待つべきではない」と呼び掛けた。

 また、「予想もつかない全く新しい変異株が出現する可能性がある」とした上で、そうした変異株が初期のオミクロン株に近いものとなる可能性も「排除できない」とした。(c)AFP