【9月2日 AFP】インド初の国産空母が2日、就役した。外国製兵器への依存を軽減し、アジアで軍事力を拡大する中国に対抗する狙いがある。

 全長262メートルの空母「ビクラント(INS Vikrant)」は、海軍艦艇としては世界最大級。建造と試験に17年が費やされた。約1600人の船員が配備される。

 南部ケララ(Kerala)州で行われた就役式に出席したナレンドラ・モディ(Narendra Modi)首相は「わが国も、巨大空母を建造できる諸外国の仲間入りを果たした」と述べた。

 インドは長年、主にロシアから兵器を購入してきた。空母も、これまではロシアから中古で購入した1隻しかなかった。

 モディ政権は外国製兵器への依存脱却を進めるとともに、国内の防衛産業の底上げを目指している。現在、海軍の艦艇や潜水艦、合わせて30隻以上の建造が進められている。

■「服従の印」を撤廃

 ビクラントの就役式に合わせ、新たな海軍旗もお披露目された。英植民地時代の名残だったイングランド旗の赤い十字が消え、ヒンズー教徒の戦士の紋章があしらわれている。

 モディ首相は演説で「きょうは歴史的な日だ。服従の印を捨て、歴史的な偉業を成し遂げた」と語った。(c)AFP