【9月2日 AFP】(更新)アルゼンチンで1日、クリスティナ・キルチネル(Cristina Kirchner)副大統領(68)に銃を突き付けた男が逮捕された。アニバル・フェルナンデス(Anibal Fernandez)治安相が明らかにした。

 複数のテレビ局の映像によると、キルチネル氏は首都ブエノスアイレスにある自宅前で車から降りたところを、頭に銃を向けられた。男はサインを求めて集まっていた支持者に紛れて近づいた。弾は発射されなかった。

 アルベルト・フェルナンデス(Alberto Fernandez)大統領は国民向けの演説で、「5発の弾が装填(そうてん)されていたが発射されなかったので、クリスティナは無事だった」と述べた。不発だった原因は分かっていないという。

 事件当時の映像では、男がキルチネル氏に向け引き金を引く音が確認できる。

 地元メディアは、男はブラジル人だと報じている。

 キルチネル氏は2007~15年に大統領を務めた。地盤であるパタゴニア(Patagonia)での公共事業受注をめぐる汚職疑惑の渦中にあり、最近は自宅前に大勢が集まり抗議活動をしていた。

 検察はキルチネル氏に対し、禁錮12年と政治活動の禁止を求刑している。(c)AFP/Nina NEGRON