【9月2日 Xinhua News】2022年中国国際サービス貿易交易会(CIFTIS)が8月31日、北京市で開幕した。新首鋼ハイエンド産業総合サービス区(首鋼園区)の会場にある中国外文出版発行事業局のブースでは、文化クリエーティブ・プロジェクトを体験しようと大勢の来場者が集まった。プロジェクトはいずれも同局アジア太平洋広報センターが独自に制作した知的財産権(IP)ブランドで、「デジタル+(プラス)」方式で文化的要素をクリエーティブデザインに組み込み、国内外のユーザーに優れたデジタル文化製品を紹介することを目的としている。

 展示では、同センターとメタバース・デジタルプラットフォーム「元力星球」が共同制作した「這就是中国(これが中国だ)」デジタルコレクションのスペースが最も注目を集めていた。デジタルコレクション「這就是中国-創刊号」は「這就是中国」シリーズ最初の製品として、多くの国家級出版物と国が対外的に発行した出版物の創刊シリーズに焦点を当て、新中国成立初期の中国が発展する姿をありのままに映し出している。来場者はインタラクティブコーナーで、創刊号の貴重なデジタルコレクションを見ることができるほか、デジタルコレクションを使った真新しい遊び方にも間近で触れることができる。

 同センターは、中国の生物多様性保全における成果を紹介するために、国家1級重点保護野生動物で中国固有種のアンチサンショウウオをモチーフに、オンラインのデジタル・パズルとオフラインの実物の解答をセットにした機械仕掛けのパズル本「安吉日記」を作成した。この本は、「后母戊大方鼎(こうぼぼだいほうてい、殷代の大型青銅器)」を原型に、200以上のパーツと12組の精巧な機械、35カ所以上の操作ポイントで構成されている。複数のパーツが密接につながった精巧な仕掛けには、中国の生態観と古代中国の知恵が凝縮されている。

 同センターは他にも、世界に中国文化を広め、読み解いてもらうため、多言語の新メディアアカウント群の作成にも力を注いでいる。ティックトック、ユーチューブ、フェースブック、インスタグラム、ツイッターの5プラットフォームにアカウントを開設。アカウント名は「漂流大椰子(フロートココナッツ)」と命名され、担当者の「大椰子」は、外国人の視点と越境文化交流経験者としての立場で中国人と中国事情を見つめ、日本語を含む多言語で海外のユーザーに中国の伝統文化と新たな文化トレンドを伝えている。

 同センターはここ数年、IP開発の発想を拡大し、ブロックチェーン技術を駆使してメタバースの文化クリエーティブ世界を展開し、優れた文化資源のデジタル開発の新しい窓を開き、デジタル文化の海外進出という新しい未来を切り開いている。(c)Xinhua News/AFPBB News