【8月31日 AFP】米航空宇宙局(NASA)と欧州宇宙機関(ESA)は30日、ジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡(James Webb Space Telescope)が捉えた、渦巻銀河「M74」の最新詳細画像を公開した。「幻の銀河(Phantom Galaxy)」とも呼ばれるM74は、うお座の方向に地球から約3200万光年の距離にある。

 NASAとESAは29日の発表で、「画像の中心から外側へ向かって巻いている壮大な渦状腕の中にあるガスと塵(ちり、固体微粒子)の繊細なフィラメント構造が、ウェッブの鮮明な画像によって明らかになった」と述べた。

 また「中心領域にガスがないため、視界を遮られずに銀河中心核星団(NSC)を観測することができる」と説明した。

 ウェッブ望遠鏡の赤外線技術で捉えたこの画像には、漆黒の深宇宙を背景に、M74銀河の明るい青色の中心部と、その周りに渦巻いている塵と星からなる鮮やかな白、赤、ピンク、ライトブルーの腕が写っている。

「局所宇宙における星形成の最初期段階について、より多くを知る」ヒントになる画像だと、NASAとESAは述べている。(c)AFP