【8月30日 AFP】(更新)南太平洋の島国ソロモン諸島のマナセ・ソガバレ(Manasseh Sogavare)首相は30日、軍艦艇に対する入港許可の手続きを見直す必要があるとして、すべての外国軍艦艇の寄港を一時停止したことを明らかにした。同国では先週、米沿岸警備隊の船舶が給油のための入港ができない事態が発生していた。

 ソロモン諸島は近年、中国との関係を強化しており、アジア太平洋地域における中国の影響力拡大をめぐる懸念が強まっている。

 ソガバレ氏は首都ホアニラに寄港した米海軍の病院船「マーシー(Mercy)」の歓迎式典の演説で、外国軍船舶の入港許可手続きの見直しを表明。各国に対し、新たな手続きが導入されるまでは入港許可の申請を控えるよう要請したと述べた。

 また、米沿岸警備隊と英海軍の船舶が寄港を許可されなかったという報道を否定。許可手続きの遅れのため、結果的に拒否することになってしまったと弁明した。一時停止の期間は明らかにしなかったが、見直し後は手続きを「よりスムーズで迅速な」ものにすると約束した。

 在オーストラリア米国大使館も、寄港停止の正式通告を受けたと説明。米沿岸警備隊の船舶が予定通りホニアラに寄港できなかったことに米国は「失望」したと表明した。同大使館によると、病院船「マーシー」は寄港停止措置の発効前に入港許可を得ていたため、寄港が許された。(c)AFP