【8月30日 AFP】英国のパブ業界とビール醸造大手は30日、エネルギー価格高騰のあおりを受けて閉店を余儀なくされるパブ店舗が出てくる恐れがあるとして、政府に対応を求めた。

 パブ運営・醸造大手6社によると、一部のパブでは今年の光熱費が例年の3倍以上に跳ね上がっている。

 英国内で約2700店舗を運営するグリーン・キング(Greene King)のニック・マッケンジー(Nick Mackenzie)最高経営責任者(CEO)は、今年これまでに光熱費が3万3000ポンド(約540万円)増加した店舗もあると述べた。

 マッケンジー氏は「政府がパブ業界に対する救済措置を直ちに講じなければ、全国各地の店舗は光熱費を支払うことができなくなり、雇用は失われ、閉店を余儀なくされる恐れがある」と警告。新型コロナウイルス禍にもめげずパブの営業を維持してきた努力が無駄になると訴えた。

 英国では家庭用の光熱費には上限が設定されているが、企業向けには上限は設けられていない。グリーン・キングなど6社は政府宛ての公開書簡で、企業向けにも上限を導入するよう要請した。(c)AFP