【8月30日 AFP】米航空宇宙局(NASA)が29日に予定していた同局史上最大の月探査ロケットの試験飛行が、4基ある大型エンジンのうち1基に温度の問題が生じたため、延期された。打ち上げの予備日は9月2日と5日に設定されている。

 今年は、NASAのアポロ計画の宇宙飛行士が最後に月に降り立ってから50年の節目に当たる。フロリダ州のケネディ宇宙センター(Kennedy Space Center)周辺には、打ち上げを見守るためカマラ・ハリス(Kamala Harris)副大統領を含む数万人が集まっていた。

「アルテミス1(Artemis 1)」と題された今回のミッションでは、最終的に火星有人探査を目指す野心的な計画の一環として、月周辺への無人飛行が行われる予定。目的は、新大型ロケット「スペース・ローンチ・システム(SLS)」とカプセル型宇宙船「オリオン(Orion)」の試験で、飛行士の代わりにセンサーを搭載した人体模型が使われる。(c)AFP/Lucie AUBOURG