【8月29日 CNS】牛乳店を装いながら違法に高齢者に投資を勧誘したとして、中国・山西省(Shanxi)太原市(Taiyuan)公安局は詐欺グループの容疑者11人を逮捕した。投資をした高齢者は約700人で総額は約3000万元(約5億9839万円)に上った。

 太原市公安局杏花嶺(Xinghualing)分署は7月初め、太原市内の北大街にある店舗「毎日新鮮牛乳」に高齢者がひっきりなしに訪れ、牛乳や野菜を持ち帰っているのに気づいた。

 数日間の内偵捜査の末、詐欺グループの活動が浮上した。この店はチラシやSNSを通じて高齢者に野菜や牛乳、卵、穀物、油などを手渡すと通知。訪問客に投資話を持ちかけて違法に資金を集めており、公安局は7月15日に詐欺メンバーを一斉逮捕した。

 調べによると、河北省(Hebei)霊寿県(Lingshou)出身の蘇(Su)容疑者(26)と孟(Meng)容疑者(27)は2017年4月、健康コンサルタントと高齢者福祉サービス名目の会社を設立した。マネージャーや財務担当者、営業担当者などを雇い、食料品を通じて高齢者を誘い込み、会社が手がけているという乳製品事業や牧場プロジェクトへの投資を勧誘。投資額は1万~20万元(約20万~399万円)で年利は最大24%、金額によって相応のプレゼントも贈ると持ちかけていた。

 会社は金融機関としての承認を受けておらず、違法に資金を集めることを禁じる刑法176条に違反した疑いがある。公安局は「犯罪グループは、投資を通じて富を増やしたい市民のニーズにつけこむ。損失をしないよう、高利回りの投資話をむやみに信じないこと」と呼びかけている。(c)CNS/JCM/AFPBB News