【8月28日 AFP】米海軍第7艦隊(US 7th Fleet)は、ミサイル巡洋艦2隻が28日に台湾海峡(Taiwan Strait)を通過したと発表した。ナンシー・ペロシ(Nancy Pelosi)米下院議長の訪台に反発した中国が大規模な軍事演習を実施して以降、米艦の同海峡通過は初めて。

 第7艦隊は声明で、台湾海峡の通過は「自由で開かれたインド太平洋に対する米国の責任ある関与を示すものだ」と説明。「米軍は国際法が許す限り、どこでも飛行・航行し、活動する」と強調した。

 声明は、タイコンデロガ級ミサイル巡洋艦のアンティータム(USS Antietam)とチャンセラーズビル(USS Chancellorsville)が、「国際法に基づき航行の自由が適用される海域」で「定例の」通過を行ったとしている。

 中国人民解放軍(PLA)東部戦区(Eastern Theater Command)の報道官は、「米艦の航跡は全て追跡・監視し、あらゆる動きを把握している」と述べ、米軍の発表を誇張だと一蹴。「東部戦区の部隊は厳戒態勢を維持しており、いかなる挑発も打ち砕く準備ができている」と主張した。

 今月初めのペロシ氏訪台後、台湾海峡の緊張はここ数年で最も高まっている。(c)AFP