【8月27日 AFP】米製薬大手モデルナ(Moderna)は26日、新型コロナウイルスワクチンの開発で同社の特許を侵害したとして、競合の米ファイザー(Pfizer)と独ビオンテック(BioNTech)を提訴すると発表した。世界中で接種されているコロナワクチンの主要メーカー3社の間で激しい法廷闘争が繰り広げられる可能性がある。

 モデルナは、同社が特許を取得したメッセンジャーRNA(mRNA)技術をファイザーとビオンテックが模倣したと主張。26日、米マサチューセッツ州と独デュッセルドルフ(Dusseldorf)の裁判所に提訴する予定とした。ただ、両社製ワクチンの流通や今後の販売の差し止めは求めていない。

 ファイザーは、訴状をまだ受け取っていないとして、コメントを控えた。AFPはビオンテックにもコメントを求めたが、今のところ回答はない。

 モデルナは2020年10月、コロナ流行が続く間は関連特許の権利を行使しないと表明していた。だがその後、コロナとの闘いをめぐる状況が変化したことを受け、方針転換したと説明している。(c)AFP