【8月25日 AFP】ロシア軍が、侵攻したウクライナでクラスター爆弾を幅広く使用し、民間人に数百人の犠牲者が出たり、家屋や学校、病院に対する物的な被害が出たりしていることが、監視団体が25日公表した年次報告書で分かった。

 非政府団体からなるクラスター兵器連合(Cluster Munition Coalition)はこの中で、2月24日の侵攻後、ロシア軍がクラスター爆弾を使用したとの調査結果や報告、使われたとの主張は計数百件に上ると指摘した。ウクライナ側も、数回にわたってクラスター爆弾を使用したとみられるという。

 110か国以上が加盟するクラスター爆弾禁止条約に、ロシアもウクライナも加わっていない。報告書の作成に関与したメアリー・ウェアハム(Mary Wareham)氏は「ロシアが国際的に禁じられたクラスター爆弾をウクライナで幅広く使用している事実は、人命や人道的な原則、法的規範をあからさまに無視していることを示している」と述べた。

 その上で「ウクライナで続けられているクラスター爆弾の使用を明確に非難することは、これらの兵器に対する汚名をより強固なものとし、それらによる脅威を終わらせるのに極めて重要だ」と訴えた。(c)AFP