【8月25日 AFP】国連(UN)のミチェル・バチェレ(Michelle Bachelet)人権高等弁務官は25日、来週の退任を前に、中国の新疆ウイグル自治区(Xinjiang Uighur Autonomous Region)の人権状況に関する報告書を公表できるかは不透明であると明らかにした。

 バチェレ氏は記者会見で、「任期終了までに公表するつもりだった。中国政府からかなりの分量の情報を得ており、精査する必要もあった」と述べた。

 1年近く前にバチェレ氏は、同自治区の報告書の作成は最終段階にあると語っていた。だが、報告書の公表は何度も先送りされ、人権団体から批判の声が強まっている。

 同氏は「われわれは約束を守るために全力を傾けている」としながらも、「公表するよう、または公表しないよう求める強い圧力」を受けていることを認めた。「だが、こうした圧力により、公表しなかったり、公表を差し控えたりすることはない」とも主張した。

 新疆ウイグル自治区では、ウイグル人らイスラム系少数民族100万人以上が拘束され、強制労働や不妊手術を強いられているとされる。(c)AFP