【8月25日 AFP】米プロバスケットボール(NBA)のスーパースター、コービー・ブライアント(Kobe Bryant)氏が死亡したヘリコプター墜落事故の際に保安局職員と消防隊員が撮影した事故画像をめぐる裁判で、ロサンゼルス郡(Los Angeles County)に合計3100万ドル(約42億4000万円)の支払いが命じられた。

 同郡は、ブライアント氏の妻で原告のヴァネッサ(Vanessa Bryant)夫人に1600万ドル(約21億9000万円)、同じくこの事故で妻と娘を亡くした共同原告のクリス・チェスター氏に1500万ドル(約20億5000万円)の賠償を命じられた。

 2020年1月に米ロサンゼルス近郊の丘陵地帯で発生した事故の現場に駆け付けた保安局職員と消防隊員は、ブライアント氏と13歳の娘の遺体を含む写真を撮影。公判内では、初期対応者のうちの数人が一般人にこの写真を見せたり、友人にメールで写真を共有したりしたことが報告された。

 ロサンゼルス郡の代理人は写真が撮影された点については争わず、画像が公開されることなく、職員たちはデバイスから写真を消去するよう努めたと述べた。

 一方でヴァネッサさんやチェスター氏は、これらの画像がネット上に流出することを恐れながら生活している様子を語っていた。

 事故をめぐっては昨年、他の犠牲者の家族が写真の撮影をめぐり、250万ドル(約3億4000万円)の慰謝料を勝ち取っている。(c)AFP