【8月24日 AFP】ロシア軍が占拠するウクライナ南東部のザポリージャ(Zaporizhzhia)原子力発電所への攻撃が相次いでいる問題をめぐり、国連安全保障理事会(UN Security Council)は23日、緊急会合を開いた。両国は同原発を危険にさらしていると互いを非難した。

 原子炉が損傷すれば放射性物質が広範囲にまき散らされる恐れがある中、緊急会合はロシアの要請で開かれた。

 ロシア軍は同原発の敷地内に兵器や軍事物資を持ち込んでいるとされるが、同国政府は否定している。

 ロシアのワシリー・ネベンジャ(Vasily Nebenzya)国連大使は、ウクライナ軍が同原発を砲撃していると主張。安保理がこの問題について議論したおよそ2週間前から「核の安全をめぐる状況は一段と悪化している」と述べた。

 ネベンジャ氏は「ウクライナ軍は原発の敷地内と(原発が立地する)エネルホダル(Energodar)への砲撃を連日のように行っている。放射能汚染事故の現実的なリスクをもたらしている」と非難した。

 これに対し、ウクライナのセルヒー・キスリツァ(Sergiy Kyslytsya)国連大使は、リスクを招いた責任はロシア側にあると反論。ロシア軍部隊の原発からの撤退と、国際原子力機関(IAEA)による視察を受け入れるよう求めた。(c)AFP