【8月23日 AFP】米政府の新型コロナウイルス対策を率いてきたアンソニー・ファウチ(Anthony Fauci)首席医療顧問(81)は22日、今年12月に退任すると発表した。

 ファウチ氏はさらに、国立アレルギー感染症研究所(NIAID)所長を退任する意向も表明。退任は「キャリアの次章を追求する」ためであると説明し、引退の意向はないとした。同氏は以前から、ジョー・バイデン(Joe Biden)大統領の現任期中に退任する意向を示していた。

 バイデン氏はホワイトハウス(White House)が出した声明で、ファウチ氏への「深い謝意」を表明。「ファウチ博士の公衆衛生に対する多くの貢献により、米国と世界中の命が救われた」と述べ、米国は「彼のおかげでより強く、よりたくましく、より健康になった」とした。

 ファウチ氏は1980年以降、歴代大統領7人の医療顧問を務め、エイズ(AIDS、後天性免疫不全症候群)から新型コロナウイルスまで、感染症流行に対する米国の対応を指揮してきた。(c)AFP