【8月22日 AFP】ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー(Volodymyr Zelensky)大統領は21日、旧ソビエト連邦からの独立記念日を24日に控え、ロシアがウクライナ人捕虜を裁判にかけるなどの挑発行為に出る恐れがあると警告した。

 ウクライナが独立宣言から31年を迎える24日は、ロシアの侵攻開始からちょうど半年の節目でもある。メディア各社は、ロシアが同日に合わせ、ウクライナ南東部マリウポリ(Mariupol)で投降したウクライナ兵を公開裁判にかける準備をしていると報じている。

 ゼレンスキー氏は「もしそうした卑劣な裁判が行われ、あらゆる合意や国際ルールに反した状況に置かれれば、それは虐待ということになる」と指摘。「そうなれば一線を越え、交渉は不可能になる」と強調した。

 同氏は前日夜にも、「ロシア軍は特におぞましいこと、とりわけ残虐な行為を試みるかもしれない」と警告。「敵の主要な目的の一つは、私たちに恥をかかせること」であり、「落胆、恐怖、対立の種をまくこと」だとし、「われわれはあらゆる挑発に抵抗できるよう強くあらねばならない」「占領者に恐怖の代償を払わせよう」と語っていた。

 一方、インタファクス・ウクライナ(Interfax-Ukraine)通信によるとミハイロ・ポドリャク(Mykhailo Podolyak)大統領府顧問は、ロシアが攻撃を強化する可能性を指摘。「ロシアは旧態依然とした国家で、自らの行動を特定の日付に結び付ける。一種の強迫観念だ」「彼らはわれわれを憎んでおり、キーウを含むウクライナの都市への巡航ミサイルによる攻撃回数を増やすだろう」と述べた。(c)AFP