【8月22日 Xinhua News】中国甘粛省(Gansu)の敦煌研究院敦煌石窟文物保護研究陳列センターで18日、同研究院と平山郁夫シルクロード美術館が主催する「光り輝く記憶:メソポタミアからガンダーラへ-東方古代文明国の冶金術展」が開幕した。両機関が共同展を行うのは今回が3回目。

 平山郁夫シルクロード美術館の平山東子館長によると、これら展示品はユーラシア大陸各地から集められ、金や銀、銅、鉄、スズなどで作られている。

 敦煌研究院の蘇伯民(Su Bomin)館長は、今回の展示品は平山郁夫氏が「玄奘三蔵の道を辿った」際に収集した文化財で、展示品の年代は4千年以上にわたると語った。

 平山郁夫氏と敦煌の深い絆は、1958年に日本で開催された「中国敦煌芸術展」から始まった。当時の敦煌文物研究所所長、常書鴻(Chang Shuhong)氏が大量の敦煌壁画の臨写を東京や横浜などで展示。平山氏は非常に感動し、以来、敦煌への思いが尽きなかった。

 蘇氏によると、平山氏は1979年に初めて敦煌を訪れ、生涯にわたり敦煌との縁を結び、約40回も足を運んだ。「平山氏は敦煌の保護を崇高な使命と捉えていた。彼の配慮により、この30年間で敦煌研究院の職員50人以上が日本で数年間の研修を行い、ほとんどが帰国後、学術界の中堅となっている。現在も学術的、人的交流は続いている」と語った。

 平山氏は敦煌研究院と東京文化財研究所との協力も促進した。双方は、敦煌石窟の科学的保護をめぐる活動を行い、同研究院の文化財保護・遺産管理のレベル向上や、中日双方の壁画保護分野における高度な人材の育成に取り組んだ。(c)Xinhua News/AFPBB News