【8月18日 AFP】ウクライナ南東部ザポリージャ(Zaporizhzhia)で17日、ロシア軍に占拠されているザポリージャ原子力発電所での事故を想定し、救急当局が緊急対応訓練を実施した。

 原発から50キロ離れたザポリージャ市内で行われた訓練では、救急当局者数十人がガスマスクや防護服を着用し、負傷者の搬送や車両の除染などを行った。

 訓練を視察したデニス・モナスティルスキー(Denys Monastyrsky)内相は、「ロシア軍が原子炉を戦車で砲撃するなど、誰にも予測できなかった。信じ難いことだ」と指摘。「あらゆるシナリオに備える」必要があると述べた。

 ザポリージャ原発周辺ではこのところ、砲撃が相次いでいる。ウクライナ側は、ウクライナが原発を攻撃したと非難する目的でロシアが原発を攻撃していると主張。これに対しロシア側は、原発を砲撃しているのはウクライナだと反論している。双方の主張を独自に確認することは不可能。

 欧州最大規模のザポリージャ原発をめぐっては、1986年のチョルノービリ(チェルノブイリ、Chernobyl)原発事故に匹敵する大事故に発展する恐れが指摘されている。(c)AFP