【8月17日 AFP】ウクライナの国営原子力企業エネルゴアトム(Energoatom)は16日、自社のウェブサイトが「前例のない」サイバー攻撃を受けたことを明らかにした。ただ、運用に支障は出ていないとしている。

 エネルゴアトムは、メッセージアプリのテレグラム(Telegram)に「2022年8月16日、ロシアによるウクライナ侵攻開始以来、最も強力なサイバー攻撃を受けた」と投稿した。「ロシア領内から攻撃を受けた」としている。

 エネルゴアトムによると、ロシアの「人民サイバー軍」が700万超の自動プログラムを使い、3時間にわたってサイトに攻撃を仕掛けた。

 しかし、「当社ウェブサイトの運用に大きな影響は出なかった」としている。

 「人民サイバー軍」と名乗るテレグラムチャンネルは16日正午ごろ、フォロワーにエネルゴアトムのウェブサイトを攻撃するよう呼び掛けた。

 しかし、同チャンネルは同日夕までに計画の「変更」を表明。標的をウクライナ国家記憶研究所(UINR)のウェブサイトに切り替えた。

 今回のサイバー攻撃は、ロシア軍が3月から占拠を続ける南東部のザポリージャ(Zaporizhzhia)原発をめぐる緊張が高まる中で発生した。ロシア、ウクライナ双方は同原発への攻撃をめぐって互いを非難しており、事故につながる恐れが高まっている。(c)AFP