【8月17日 AFP】アフリカ南部ジンバブエの政府は16日、麻疹(はしか)の流行でこれまでに子ども少なくとも157人が死亡したと発表した。感染者も2000人超に上っている。

 ジンバブエでは今月、最初の感染例が確認されて以降に感染が急拡大。報告のあった死者数は1週間足らずでほぼ倍増した。

 モニカ・ムチャングワ(Monica Mutsvangwa)情報相は定例閣議後に記者団に対し、「8月15日時点の全国の累計感染者数は2056人、死者は157人」と明らかにした。

 ムチャングワ氏によると、政府はワクチン接種を加速させる方針で、緊急事態に対応するため国家災害基金からの資金引き出しを認める特別措置法を施行した。死亡した全員がワクチン未接種だったとして、政府は集団接種を進めるため地域や信仰上の指導者の協力を求めるとしている。

 保健省は当初、教会での集まりを通じて感染が拡大したと指摘していた。

 はしかウイルスは主に子どもに感染し、失明や下痢、重度の呼吸困難などを引き起こす恐れがある。

 世界保健機関(WHO)は4月、アフリカでは子どもへのワクチン接種の遅れから予防可能な病気が爆発的に流行しており、はしかの感染例は400%増となっていると発表していた。(c)AFP