【8月14日 AFP】南米ペルーの観光名所マチュピチュ(Machu Picchu)遺跡への玄関口となっている同名の町(旧名アグアスカリエンテス、Aguas Calientes)での遺跡の入場券販売が中止されたことをめぐり、地元の商店主や観光客が12日、抗議デモを行った。

 観光客はマチュピチュの町で列車からミニバスに乗り換えて狭い山道を登って遺跡に向かう。

 デモ参加者らは、入場券がこの町ではなく近くのクスコ(Cusco)で販売され、オンライン購入が大部分を占めていることに抗議した。

 観光で訪れたメキシコ系イスラエル人のゴンサレス・リソーさんは「インカ鉄道(Inca Rail)でガイド付きの1日ツアーを申し込んだ。マチュピチュ遺跡行きのバスの追加料金も払ったのに、入場券がないから入れてもらえない」とAFPに語った。

 マチュピチュ町の商店主ら数十人も反発し、線路を封鎖。商店主らは、文化省マチュピチュ事務所での入場券販売と、地元経済の活性化のために入場券の半分を対面販売とすることを要求した。

 文化省は抗議デモを受け、入場者数の制限を尊重しつつ、入場券の対面販売を継続することを決定。過去2週間にわたり「マチュピチュのラクタ(城塞)への平均入場者数が、定員を下回っていたため」だと説明している。

 当局は最近、遺跡の劣化を抑えるために入場者数を1日当たり4044人に制限したが、観光業界の苦情を受けて5044人に引き上げた。(c)AFP