【8月14日 AFP】米女子プロバスケットボール(WNBA)のブリトニー・グライナー(Brittney Griner)選手(31)が、ロシアへ違法薬物を密輸した罪で有罪判決を受けた件で、米国とロシアが同選手とロシアの悪名高い武器商人との、囚人交換に関する話し合いを行っていると、ロシアの外交関係者が明かした。

 グライナー選手といわゆる「死の商人」であるロシアのビクトル・ボウト(Viktor Bout)受刑者との交換に関する交渉について、ロシア側が認めるのはこれが初めてになる。

 国営タス通信(TASS)によると、外務省北米部のトップが「交換という非常に繊細な話題について、大統領が選んだルートで交渉が進んでいる。静かな外交が続き、米政府がプロパガンダに陥らない慎重さを有していれば、成果が出るはずだ」と話した。

 グライナー選手は、大麻オイルが少量入った吸引カートリッジを所持していたため、違法薬物を密輸した疑いで2月に逮捕され、今月懲役9年の有罪判決を受けた。

 元米国連(UN)大使で、他国で拘束されていた複数の米国人解放に携わってきたビル・リチャードソン(Bill Richardson)氏は前週、ロシアとの「2対2」の囚人交換について「前向き」な見方を示していた。(c)AFP