【8月13日 AFP】米大リーグ機構(MLB)は12日、サンディエゴ・パドレス(San Diego Padres)のフェルナンド・タティス・ジュニア(Fernando Tatis Jr.)遊撃手が禁止薬物のクロステボル(clostebol)に陽性反応を示したとして、80試合の出場停止処分を科したと発表した。処分は即時適用となり、この間の給与は支払われないという。

 クロステボルはパフォーマンス向上薬として使われるステロイドで、タティスは白癬(はくせん)の治療薬に含まれていたと主張している。

 タティスは現在、左手首の骨折で負傷者リスト(IL)に入っており、8月下旬の復帰を目指してリハビリを開始したばかりだったが、これで今季の復帰はなくなった。

 処分については「打ちのめされた」としつつ、異議申し立てはしない意向を示した。

 パドレスは薬物違反を知り「驚いたと同時に極めて失望している」とコメントし、「われわれは(反ドーピング)プログラムを全面的に支持し、フェルナンドがこの経験から学ぶことを願っている」と述べた。 

 タティスは2020、21年シーズンにナ・リーグ最優秀選手(MVP)候補の上位4人に入った23歳。2021年2月には14年総額3億4000万ドル(約453億7000万円)の大型契約にサインし、契約期間は2034年までとなっている。(c)AFP