【8月12日 AFP】イタリアの首都ローマのバチカン近くで、強盗団が銀行に向けて地下トンネルを掘っていた際に崩れたとみられ、閉じ込められた一味とされるイタリア人の男が救助される騒ぎがあった。警察が12日に発表した。

 ローマ西部の道路の下に閉じ込められた男の救助活動は8時間に及んだ。AFP記者によると、救助隊数十人が動員され、重機も投入された。男は11日夜に助け出され、病院に搬送された。

 警察の広報官はAFPに、「ナポリ(Naples)在住の2人が公務執行妨害容疑で、ローマ在住の2人が(公共財産を)損壊したとして逮捕された」と語った。

 広報官によると、トンネルから救助された男は、逮捕されたローマ在住者のうちの1人で現在も入院中。「捜査中であり、彼らが泥棒との可能性も排除しない。それも仮説の一つだ」としている。

 一方、現地紙は「銀行を襲うためにトンネルを堀り、1人が生き埋めになった」(スタンパ、La Stampa)など断定的に報じている。15日から連休が始まり、ローマ市民の多くが出掛け、市内が閑散となるタイミングだったとも指摘している。

 トンネルは、最近貸し出された空き店舗の下から延びていた。

 店舗が入居するビルに住む男性はAFPに対し、「店の改装をしているのだとみんな思っていた。だから少しも疑っていなかったし、騒音もなかった」と話した。(c)AFP