【8月11日 AFP】スペインで10日、公共の場の冷房設定温度を27度以上にすることを義務付ける政令が施行された。欧州連合(EU)によるロシア産エネルギー依存からの脱却を目指す試みの一環。

 スペインの夏の気温は40度を超えることも少なくないが、規制対象には、公共交通機関や店舗、オフィス、劇場、映画館など、さまざまな場所が含まれる。

 同様に、冬場には暖房を19度以下に設定しなければならない。

 環境保護省のエネルギー多様化・省エネルギー研究所(Energy Savings and Diversification Institute)のジョアン・グロイサルド(Joan Groizard)所長は公共テレビで、政令の目的について「(ロシアのウラジーミル・)プーチン(Vladimir Putin)大統領が対ロ制裁への報復として、欧州へのガス供給を停止する場合に備えて、冬に向けてガスを節約することにある」と説明。予想通りの事態になれば、「今年の冬は非常に厳しいものになり得る」と語った。(c)AFP