【8月11日 AFP】ウクライナ当局は10日、同国南東部にある欧州最大のザポリージャ(Zaporizhzhia)原発付近でロシア軍がロケット弾による攻撃を行い、民間人13人が死亡したと発表した。

 攻撃は中部ドニプロペトロウシク(Dnipropetrovsk)州で夜間に実施され、さらに11人が負傷。うち5人が重傷とされる。死傷者の多くは、同原発からドニエプル(Dnieper)川を挟んで対岸にある町マルハネツィ(Marganets)で出た。

 同州のワレンティン・レズニチェンコ(Valentin Reznichenko)知事はメッセージアプリのテレグラム(Telegram)への投稿で、ロシア軍が計80発のロケット弾を発射したと説明。住民に対し、空襲警報を聞いたら避難するよう呼び掛けた。同州議会のミコラ・ルカシュク(Mykola Lukashuk)議長によると、送電線が被害を受け、数千人が停電の影響を受けたという。

 6基の原子炉を有するザポリージャ原発は現在、ロシア軍により占拠されている。周辺では最近、砲撃が相次ぎ、ウクライナとロシアはいずれも相手側による攻撃だと主張。先進7か国(G7)は10日、ロシアの原発占拠は「地域を危険にさらす」ものだとして、原発を直ちにウクライナ側に引き渡すよう要求した。(c)AFP/Thibault MARCHAND with Joe STENSON in Soledar