【8月11日 People’s Daily】中国北部の河北省(Hebei)邯鄲市(Handan)の南元寨村(Nanyuanzhai)に住む農家の谷景却(Gu Jingque)さんは農作業の繁忙期でも、のんびり過ごしている。谷さん一家が管理する1ヘクタールの農地を村の協同組合に委託し、「田保姆(農地の保育士)」と言われる代行サービスが農作業を行っている。谷さんは「種まきから収穫まですべて任せており、私はアルバイトで年間3万~4万元(約60万~80万円)稼ぐことができて一石二鳥です」と笑みを浮かべる。

 南元寨村では200世帯の農家が持つ約230ヘクタールの農地で代行サービスが行われ、作業の集約化・機械化により80%の労働力が節約され、コストも30%削減された。

「農地の保育士」は土地信託モデルの一つ。農作業を望まない、もしくはできない農家が代行サービス機関や大規模農家に委託している。作業の効率化によるコスト削減だけでなく多品種育成や品質向上に結び付いている。

 1人当たりの耕地面積が小さいことは中国の農業の特徴であり、多くの若者や中年が農村を離れて出稼ぎをする要因となっている。そこで残された農地を管理するため、農業を社会化する「農地の保育士」サービスが広がっている。小麦やトウモロコシなどの穀物生産コストを削減しているだけでなく、土壌試験や肥料の調合、害虫予防などの技術を導入することで化学肥料の使用を約40%削減し、農薬の使用を半分に抑えている。

 中国には現在、95万の農業社会サービス組織があり、全国の小規模農家の38%をカバーしている。農業農村省は昨年7月、「農業社会化サービスの発展の加速に関する指導的意見」を発表。組織の合理化、専門性の向上、産業チェーンの確立などを通じてサービスの向上を促進する方針を示した。同省は昨年9月には全国で30か所のモデル地区を選定した。今後、「農地の保育士」サービスが多様化するにつれて、より多くの農家が恩恵を受けることになる。(c)People’s Daily/AFPBB News