ユーベ解任から1年、トルコの小クラブから再起図るピルロ監督
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■ユベントスとは別世界
2020年に久しぶりに1部リーグへ復帰したカラギュムリュクは、観客を集めるのにも苦労している小さなクラブで、ピルロ監督が選手として活躍し、指導者キャリアをスタートさせた華やかなユベントスとはかけ離れた世界だ。
本拠地は客席が3方にしかなく、残りの1方はアパートに面した立地で、1部リーグの基準を満たしていない。そのため、チームは20キロ離れたアタトゥルク・オリンピヤト・スタジアム(Ataturk Olympic Stadium)をホームにせざるを得ない。このスタジアムはピルロ監督がACミラン(AC Milan)でプレーしていた2005年にリバプール(Liverpool FC)とのチャンピオンズリーグ決勝を戦い、前半3-0からPKでの敗戦を喫した場所だ。
ピルロ新監督がお披露目されたその日、クラブのスレイマン・フルマ(Suleyman Hurma)副会長は「われわれには自前のスタジアムも、練習場も、それどころか名前の入ったバスもない事実があり、おかげで交渉は難しかった」と認めた。
AFPの取材に答えた前述の男性は、祖父がかつてクラブの会長だったという。男性は、観客とピッチ上の選手との距離がほんの数メートルだった頃を懐かしみ、「もしチームがホームで試合をできたら、通りを封鎖しないとならない」と話す。
ただ、チームにイスタンブールの3強や昨季王者トラブゾンスポル(Trabzonspor)と対等の争いを期待するのは無茶なのが現状で、スポーツジャーナリストのアルプ・ウラガイ(Alp Ulagay)氏は「ファティ・カラギュムリュクは見せかけのクラブだ。クラブの会長が資金を出して、ウインドーに豊富な品をそろえ、今回はそこにアンドレア・ピルロも加えた。しかしその裏には何もない」と評価する。
しかしウラガイ氏は、選手として欧州チャンピオンズリーグを2度、セリエAを6度制しているピルロ監督にとっては、トルコは指導者キャリアを立て直すチャンスになるとみている。(c)AFP/Remi BANET