【8月7日 AFP】キューバ西部マタンサス(Matanzas)州の石油貯蔵施設で5日、落雷により大規模火災が発生した。6日までに1人の遺体が収容され、121人が負傷、消防隊員17人が行方不明となっている。

 現場は、首都ハバナの東方約100キロにある州都マタンサスの工業地帯。石油貯蔵タンクの一つが雷の直撃を受け、爆発した。6日未明までに火災は別のタンクにも延焼し、新たな爆発が起こった。

 州当局によると、この火災で約1900人が避難した。

 大統領府のツイッター(Twitter)によると、5人が重体、別の3人が非常に深刻な状態にある。

 大統領府は6日、燃料問題に詳しい友好国に支援と助言を求めたと明らかにした。ミゲル・ディアスカネル(Miguel Diaz-Canel)大統領は、メキシコ、ベネズエラ、ロシア、ニカラグア、アルゼンチン、チリからの物資の支援に謝意を伝えるとともに、「米国からの技術的助言にも感謝する」と述べた。

 現場近くに住むラウラ・マルティネスさんはAFPに、「衝撃波のような爆風で、背中を押されたように感じた」と述べた。

 ディアスカネル大統領は、消火には「時間がかかる可能性がある」としている。キューバ石油公社(Cupet)幹部のアスベル・レアル(Asbel Leal)氏は、キューバ史上最大規模の火災だと語った。

 キューバ共産党機関紙グランマ(Granma)は、「避雷針が故障し、放電のエネルギーに耐えられなかった」ことが火災の原因とみられると報じている。

 映像は6日撮影。(c)AFP/Leticia PINEDA