【8月5日 Xinhua News】金の国際調査機関ワールド・ゴールド・カウンシル(WGC)がこのほど発表した中国の2022年第2四半期(4~6月)の金市況によると、金宝飾品の需要量は前年同期比29%減の103トンだった。

 WGCによると、4~6月はもともとオフシーズンで、加えて人々の可処分所得の伸びが大幅に鈍化し、不確実性の高まりが消費意欲を冷え込ませ、金宝飾品の消費が落ち込んだ。これを受けて、上半期(1~6月)の金宝飾品の消費量は281トンにとどまり、前年同期比17%減となった。だが、20年同期を大きく上回った。

 4~6月は金への投資需要も弱まり、金の地金・金貨の販売は前年同期比35%減となった。1~6月の金の地金・金貨の需要量は前年同期比40%減の87トンにとどまった。4~6月の金を証券化した上場投資信託(ETF)保有残高は低下傾向が続き、6月末時点で57トンとなった。1~6月は人民元建て金価格の上昇で、金を売って利益を得る動きが見られ、資本市場も好転したことから、中国の金ETF保有残高は18・3トン減少した。

 第3四半期(7~9月)と第4四半期(10~12月)については、金宝飾品の消費がオンシーズンを迎え、需要が前四半期比では小幅に増加するものの、前年同期比は2桁台の減少が続くかもしれないと予想する。ただ、政府は各種の消費促進策を相次いで発表し、消費を刺激しており、加えて新型コロナウイルス感染が効果的に抑え込めれば、これまで控えられていたブライダル用の金宝飾品需要が爆発的に増加し、金宝飾品の消費を押し上げる可能性があると見込まれる。

 このほか、景気の回復や季節的要素、金相場の変動などにより、年内は金の地金・金貨の需要が前四半期比で増加する可能性があるが、前年同期比の下げ幅を相殺するには不十分かもしれない。人民元建て金価格は堅調で、経済下振れに対するリスクヘッジ手段として、金への投資需要が増加する可能性がある。(c)Xinhua News/AFPBB News