【8月5日 AFP】ロシアの裁判所が、米女子プロバスケットボール(WNBA)のブリトニー・グライナー(Brittney Griner)選手(31)に違法薬物密輸の罪で懲役9年の有罪判決を言い渡したことを受け、ジョー・バイデン(Joe Biden)米大統領は4日、「容認できない」として、ロシアを批判した。

 バイデン氏は声明で、ロシアはグライナー選手を「不当に拘束」していると非難。「彼女が妻と愛する人々、友人、チームメートの元に行けるよう、直ちに解放することをロシアに求める」とした。

 また、グライナー選手に加え、同じくロシアで収監されている米国人ポール・ウィラン(Paul Whelan)受刑者を送還するために「たゆまぬ努力をし、あらゆる可能な手段を探る」意向を改めて表明した。

 この2人をめぐっては、米国で収監されているロシア人との囚人交換の交渉が両国間で進行中と報じられており、交換対象として武器商人ビクトル・ボウト(Viktor Bout)受刑者の名前が挙がっている。

 アントニー・ブリンケン(Antony Blinken)国務長官は別の声明で、今回の判決を通じて「ロシア政府が政治的な手駒として個人を利用し、自国の計画を進めるために不当拘束を行っている」ことが浮き彫りになったと非難。ロシアをはじめ、不当拘束を行っている国は、国外旅行者や在住者の安全を脅かしていると述べた。(c)AFP