【8月4日 AFP】フランス出身のオーストラリア人ボクサーで、元WBC世界フェザー級王者のジョニー・ファメション(Johnny Famechon)氏が亡くなった。77歳。関係者が4日に明かした。

 オーストラリア史上最高のボクサーの一人と目されているファメション氏は、1969年にキューバのホセ・レグラ(Jose Legra)に判定勝ちを収め、WBC世界フェザー級王者に輝いた。

 その後は元世界フライ級・バンタム級王者のファイティング原田(Fighting Harada)を相手に2度の防衛に成功。しかし1970年、メキシコのビセンテ・サルディバル(Vicente Saldivar)に敗れて王座から陥落すると、25歳の若さで引退した。

 現役時代は洗練された防御スキルで知られたファメション氏について、オーストラリアの元ボクサーで、元世界3階級制覇王者のジェフ・フェネック(Jeff Fenech)氏は、豪紙シドニー・モーニング・ヘラルド(Sydney Morning Herald)に「特定の人に国葬をするという話もあるが、それに値する人物がいるとすれば間違いなく『ファンモ(ファメションの愛称)』だ」と語った。

「彼は見ていて美しく、とにかく才能にあふれていた。彼はフロイド・メイウェザー(・ジュニア<Floyd Mayweather Jr.>)のようで、パンチを当てるが絶対にもらわないような選手の一人だった」

 仏パリで生まれ、本名をジャン・ピエール・ファメション(Jean-Pierre Famechon)という同選手は、5歳のときに両親と豪シドニーに移住。1991年にはシドニーで車にはねられ脳卒中と後天性脳損傷を患ったものの、ほぼ完全に回復した。1997年には国際ボクシング殿堂(IBHOF)入りも果たしている。(c)AFP