【8月3日 AFP】中国外務省は3日、米国のナンシー・ペロシ(Nancy Pelosi)下院議長が台湾を訪問したことを受けて実施される台湾海峡(Taiwan Strait)とその周辺での軍事演習は「必要であり正当だ」と強調した。

 華春瑩(Hua Chunying)報道官は定例記者会見で「中国の台湾近海で行われている中国軍の演習は、国の主権を断固守るために必要であり、正当な措置だ」と述べた。

 その上で、ペロシ氏訪台をめぐっては「米国が挑発者であり、中国は被害者だ。まず米台による合同での挑発があり、中国の正当防衛がこれに続いた」と主張した。

 ペロシ氏訪台に強い反発を示した中国側は、台湾周辺で実弾演習を行うと発表。4日の演習は、台湾を取り囲むような範囲で行われるとされ、台湾沿岸から20キロしか離れていない場所でも予定されている。また、「射程の長い武器を用いた実弾発射」もあるとしている。

 台湾の国防部(国防省)は、中国の演習計画は台湾の主要港や都市部に危険が及ぶ恐れがあると警戒している。(c)AFP