【8月3日 Xinhua News】知的財産情報の検索・分析サービスを手掛けるシンガポール企業、パットスナップのイノベーション研究センターがこのほど発表した「感染状況下の中国イノベーション加速度-中国新型コロナウイルス感染症医薬品の研究開発動向報告」によると、中国の新型コロナ医薬品分野の研究開発は、全面革新、加速度的革新、スマート革新という特徴を示している。

 中国は新型コロナ医薬品の研究開発分野で活発度が世界で最も高く、関連特許出願件数が最も多い。パットスナップのデータによると、2020年1月~22年6月、中国の新型コロナ医薬品分野の特許出願件数と発明特許登録件数はいずれも世界一で、特許出願件数が世界全体の56%、発明特許登録件数が70%を占めた。

 現在、ウイルス検査やワクチン予防、薬物治療に関する世界の関連特許出願件数はパテントファミリーで約7700件となっており、うち中国が約4400件で他国をリードしている。また、中国の発明特許登録件数は697件となっている。

 他国の研究開発が薬物治療に焦点を当てているのに対し、中国の研究開発はウイルス検査に焦点を当てている。報告によると、世界の新型コロナ医薬品特許出願件数のうち薬物治療関連が約45%、ウイルス検査関連が約37%だったのに対し、中国では薬物治療関連が35%、ウイルス検査関連が約44%となっている。

 中国はすでに新型コロナ医薬品分野で成熟した技術力を形成し、新型コロナウイルス検査の国際標準を率先して確立している。報告によると、中国はウイルス検査・ワクチン予防・治療薬の全過程で成熟した技術力を構築しており、ウイルス検査では核酸検査を主体とし抗原検査で補完する検査計画を形成している。

 中国の新型コロナワクチンと治療薬の研究開発は全面的に加速しており、研究開発期間は大きく短縮された。報告によると、中国での新型コロナワクチンの開発期間は12~16カ月、治療薬の開発期間は20~24カ月で、従来の70~90%に短縮された。

 人工知能(AI)技術は新型コロナ医薬品の研究開発でますます活発に応用され、検査と治療の双方で重要な役割を発揮している。20年1月~22年6月、新型コロナ医薬品分野でAI応用に関する世界の関連特許出願件数はパテントファミリー数で約218件だったが、うち中国の関連特許出願件数は79件で全体の36%を占めた。(c)Xinhua News/AFPBB News