【8月2日 AFP】ウクライナは1日、米国とドイツから追加の高性能ロケットシステムを受領したと発表した。さらに米国は同日、ロシア軍の侵攻を受けるウクライナに対し、5億5000万ドル(約730億円)分の武器を追加供与すると発表した。

 同国のオレクシー・レズニコフ(Oleksiy Reznikov)国防相はツイッター(Twitter)への投稿で、米国から高機動ロケット砲システム「ハイマース(HIMARS)」4基を追加受領したと発表。ドイツからも、多連装ロケットシステム「マース2(MARS II)」を初めて受け取ったとした。

 ドイツのマース2は、ハイマースとM270多連装ロケットシステム(MLRS)に続き、ウクライナに供与された3種類目の高性能ロケットシステム。米国はこれまで、大規模なウクライナ支援の一環として、ハイマース20基を供与することに合意している。

 米国家安全保障会議(NSC)のジョン・カービー(John Kirby)報道官によると、この日発表された5億5000万ドルの追加支援には、ハイマースや大砲に使用する弾薬が含まれる。これにより、ジョー・バイデン(Joe Biden)政権がこれまで発表した対ウクライナ軍事支援の額は80億ドル(約1兆600億円)以上となった。

 ウクライナ政府は、西側諸国が提供する長距離砲により戦況に変化が生じているとの見方を示している。レズニコフ氏は先月、ウクライナ軍がハイマースを使用してこれまでにロシアの司令部や弾薬庫約30か所を破壊したと説明。ロシア軍に対する効果的な反攻にはハイマースが少なくとも100基必要だとして、米国に追加供与を要請している。(c)AFP